医師

体調の変化を見逃さない

看護師

周囲の大切な役割

うつ病による休職から復帰して1年以上が経過したとしても、再び気になる症状や行動が見受けられることもあります。ある特定の行動が見られるからといってうつ病が再発しているとは個人差もあるので断定することはできませんが、離席の回数が増えたり、離席後、なかなか戻ってこないと思ったらトイレにこもっていたいうのは、体調の変化という見逃せないサインの一つです。これは、少なくとも注意が必要な状況にあるかもしれません。まずは、体調を気遣う声かけを行うなどの接し方で寄り添い、今の仕事や勤務状態がどれくらいの負担になっているか、聞きたいことはないかなど尋ねるようにします。もし、仕事に影響が出ているような場合には、上司も交えて対応することが重要です。そのうえで、体調不良や仕事の負担が大きいということであれば、仕事量やその内容の調整を行ってもらうようにします。離席の回数が増えた以外にも、遅刻や欠勤が急に目立つようになったり、順調にできていた仕事ができなくなるなどの変化が見られるようであれば、うつ病の再発の可能性もあるので注意が必要です。こうしたサインは回復したはずのエネルギーが減ってきていることの表れかもしれません。もちろん、必ずしも再発しているわけではないのですが、その予兆だと受け止めて接し方にも注意していきます。本人からのSOSのサインだとくみ取って、上司や産業医など専門家につなぐ行動を起こすことが大事です。また、復職から1年以上が経過している場合、この1年というのは、一般の人にとってはそれなりに長い期間だと感じられます。しかし、うつ病という病気の場合、2年以内に再発するケースが多く、回復しても症状が安定するまでには3年から4年程度の期間がかかることもある病気です。この病気を乗り切るには本当に長い期間が必要です。だからこそ、再発のサインをキャッチしたら、早めに主治医に相談するように働きかけることが大事になります。周囲の人ができることは、可能な限り早く対応をとってもらえるように、上司や産業医に状況を報告することです。加えて、本人の変化にいち早く気付けるように普段から見守り、寄り添う姿勢の接し方を続け、密にコミュニケーションが取れるようにしておくことが重要になります。お互いの信頼関係が築けるような接し方をしていき、最終的な対応は、職場の責任者を通じておこなってもらうようにします。そうすることで、職場全体で回復をサポートすることが可能です。